「e-Sports」に釣られた話。
この前あったことを簡単にまとめました。
怒り話でもありますが馬鹿話でもあるので「しょーもな」くらいの気持ちで読んでくださると幸いです。
半月ほど前、こんなツイートが回ってきました。
https://t.co/dUBuAikJg2
— 島根県eスポーツ協会(任意団体)活動前 (@PC30651363) October 3, 2019
出雲市でスマブラの大会があります!ぜひ参加してください!
ルール説明等の詳細が載っているページがあったので見てみました。
よくオフ大会で見かけるルールが載っています。
トナメ形式に言及がなかったり(シングルエリミかダブルエリミか書いてない)、スターターステージやキャラの選択等の方法や順番が書いてなかったですが、まぁプレイヤーが少ない過疎地域なのであまりルールが浸透してないのかもしれない、なんなら参加した際に手伝えることがあるかもしれない、くらいの気持ちでした。
そして何より、
なんと上位3人に金券の商品が。
これは参加するしかない。
そんなわけで申し込みをしました。
今現在、山陰地方のスマブラオフ界隈は未だ発展途上で、最近ようやくイベントがちらほらと開かれるようになってきた次第です。
そんな環境だからこそ、少しでも地元のスマブラオフ活動を活発にしたいと思い、僕はこういった地元のスマブライベントには都合がつく限りなるべく参加するようにしています。
今回も同じ気持ちで参加することにしました。
普段僕が開いている宅オフに参加してくださる方や以前あった山陰でのスマブラオフのイベントで会った方も参加されていました。
当日、会場で先に到着していた知り合いのスマブラーの方々と合流。
野外会場にモニターが3台。(あ、屋内じゃないんだ...)と思いつつ受付を済ませました。
参加者とみられる一群の半分ほどは小学生ほどの子供で、残りはもう少し大きい年齢や自分たちと同じくらいの年齢の方もちらほら。地元の祭り的なイベントに併設する形で開かれていたので、こういう感じだろうと予想はしていました。(ちなみに64人のシングルエリミトナメでした)
受付を終えて知り合いと話していると、一人が
「いやぁ参りました」と。
マ「なんかありました?」
「キャラが全解放してないです」
マ「マジすか」
「DLCもいないです」
マ「マジすか」
僕が到着したのが予選開始の少し前くらいで、それより早く到着していた知り合いの方々はちょっとフリーやったりしてたらしいです。
が。
その時に数個まずいことが判明したらしく。
1.全キャラ解放してない台がある。(3つのうち1台にパルテナがいなかったらしい)
2.DLCが入ってない。(1つの台にのみジョーカーだけ入っていた)
3.1つの台に遅延がある。(多分モニターじゃなくてテレビ)
うーん...きな臭さが出てきた...
でもまぁ地元の店(古本屋)の大会を前覗いたら初期verのスマfor使って大会してたし、こんなもんなのか?
なんて思ってたら大会が始まりました。
僕が一回戦で割り当てられたのは遅延があると噂の台。うわぁ...
相手の方は中学生?高校生?くらい。(多分VIP部屋くらいはやってるだろうなー)などと思いつつキーコン設定。
やばい。
VIPの方がはるかにマシなレベルで遅延感じる。
キーコン設定で操作ミスとか人生でもそうそう経験しません。
心の中でギャン泣きしながらキーコン内のトレモでなんとか慣らしました。
両者キーコン設定を終え、さぁ試合開始。あ、そうだ、1戦目のステージは?
マ「ステージどうします?」
「おまかせで」
ん???
あー、まぁ、ステージ設定はされてるんだろうな...別にこだわりないしいいか...
1戦目開始。
やべぇ。トリンのブーメランガードできねえ。ガーキャン上Bでねえ。うるせぇ横スマだ
勝ちました。
2戦目。
「ステージおまかせで」
ですよね。
2戦目開始。
やべぇ。さっきより飛び道具引っかかる。崖受け身不可能。無理。負ける。あっこれ崖受け身不可能だから逆に崖メテオ狙えばいいんじゃね?
勝ちました。一回戦突破。
こんなに嬉しくない一回戦突破を経験するとは思ってなかったです。
(これは完全にやらかしたわ商品は諦めよう)とすでに諦観しつつ1回戦終了待ち。
こんな調子でしたが知り合いの方々はほぼ全員1回戦突破。
全員で「遅延ある台当たりたくね〜w」なんて話をしてたら、
「今から二回戦を開始しまーす」
「が」
「ルールの変更がありまーす」
???
「二回戦目からは3スト7分一本先取でーす」
?????
???????
ここにきて唐突なBO1トナメ勃発。
原因は明らか。スケジュールの圧迫です。
(決勝戦だけ別場所にある大元の祭りイベントのメインステージでやることになっていた)
いや3スト7分ルールのBO3トナメを64人でやったら時間どれくらいかとか計算しなかったんか...?
もはやオフ勢全員で苦笑いしながら2回戦へ。
僕の二回戦は先ほどとは違い遅延のない台。ありがたい。
あ、そうだ、結局ステージはどうなったんだ。BO1になってしまったしさすがにはっきりさせておきたい。近くに運営の人いるし聞いておこう。
マ「あのすいません、これステージってどうやって決めたらいいんですか?」
運「あーおまかせ選んでください」
は?
引きつった愛想笑い浮かべながらワカリマシターなんて返事しつつ内心は絶句。
もはや「3スト7分」以外にルールの原型がない。
2戦目も一応勝利し3回戦目に駒を進めましたがもはやどうでもよかったです。
ここから決勝までこのグッダグダのルールで勝てる自信なんてあるわけがない。
BO1に「なってしまった」ことでこの段階で敗退してしまったオフ勢もちらほら。
声のかけようもなかったです。この感情をどこに向ければいいんだ。
3回戦目もルールは変わらずBO1。ちょっと期待した僕は馬鹿でした。
僕はここでオフ勢の方と当たって敗退。
遅延台じゃなかったので(BO1とはいえ)まともに試合してまともに負けられただけまだマシだったのかもしれないです。
トナメが進んでオフ勢同士が当たることも増えて、知り合いのオフ勢も結構敗退者が出てきました。
もちろん残っている人の仲にもオフ勢の方はいましたがもはや残って決勝まで見る気力もなかったので僕は知り合いの方と二人で一足先に一緒に帰ることに。
(さすがに決勝でこれ以上の惨状はないだろう)と思いながら帰り道に二人で今回のことについてひたすら愚痴愚痴してたのですが、ツイッターで残っていた方のツイートを見ていると
「準決勝のルールがBO13スト2分半になった」
「キャラが一切解放されてない(初期キャラしかいない)」
「アイテムありになった」
「チャージ切り札ありになった」
「ステージ全ステランダムギミックありになった」
「選ばれたステージがギミックありスカイロフトになった」
「準決勝の試合終わった瞬間挑戦者のネスが出てきた」
すごいですね。
これをメインステージの大舞台で一般人の観客に見せた度胸を僕はもはや尊敬します。
優勝したのは僕と3回戦で当たった方でした。
いろいろ通り越して安心したし彼には素直に拍手を送りたいと思います。
さて。
ここまで読んだ方はおそらくほぼ全員
「いやこんなん誰がどう見てもちゃんとしてない大会に決まってるやん なんで馬鹿正直に参加して文句言ってんだアホか」
と思っていると思います。
では参加申し込みページのトップを見てみましょう。
彼らはこれを「e-Sports」だと称して開催したんです。
確かに名前だけだと疑ってかかるべきだったのかもしれません。
それでも少なくとも僕は正真正銘の「『e-Sprots』としてのスマブラ」だと期待して、このイベントも界隈発展のための一つの通過点だと信じて参加したんです。
正直な話、昨今話題になるJeSUがなんとかみたいな話題は対岸の火事だと思いながら見ていました。
プレイヤーが多く存在して発展した都会や界隈で発生する問題だろうと。
それがこの日本一スマブラオフが発展していないと言っても過言ではないような過疎地域のここ山陰でも、同じように「『e-Sports』の名前だけを使う」ような事例は起きるのだなぁと身にしみました。
一連の出来事をまとめて見返してみると、たとえどんな考えや心境だろうともっと情報を精査すべきだったとは思いますし、諸々の怪しい点を踏まえてもなお参加した僕らに非がないのかと言われると決してそうではないと思います。
この大会を誰が企画したのか、どこの誰が責任者だったのか、等は分かりません。
こんな注意書きがあった以上自己責任の面も大きかったと思います。
なので、(少なくとも僕は)この一件に関しては大事にするつもりはないですし、これ以上追求する気もないです。
ですが、決して恵まれてるとは言えない環境の中で、少しでも界隈を発展させたいという気持ちがあることも理解してもらえると嬉しいです。
最後に。
この大会に参加してよかったと思えたことが一つだけあります。
それは「新しいオフ勢同士のつながりができたこと」です。
大会自体の出来がどんなものであっても、今まで関わりのなかった方との交流の機会が増えるのはいいことです。
今回、参加者の中で初めてオフ大会や宅オフの存在を知った方を勧誘したり、そういったイベントに参加したことはあっても面識のなかった方と交流できたことは収穫だったのかな、と思っています。
もし万が一、この記事を読んでいる方の中で
「オフに興味はあるがなかなかオフ環境に恵まれない」
という方がいたら、何よりもまず行動してみてほしいと思います。
現在のスマブラ界隈で最も信頼できるイベントは、公式が開催しているものかユーザー(プレイヤー)が自主的に開催しているものかのどちらかです。
ユーザー主導のイベントは今まで回数を積み重ねた信頼度等は大きいので、まず信用して間違いないです。
また、そういったイベントや宅オフを開催してみたいけど人が集まらなさそう、という場合でも、案外人は集まります。これは僕の経験談です。
同じようにオフに興味を持ちながらもなかなか行動できない人は案外多いんだと思います。
まず自分から、手探りでも行動を起こせば、自ずと人は集まってくると考えています。
なので、もしできる環境がある、という方は一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
長文になり、話の主題もイマイチわからない記事になってしまってすみません。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
この記事が誰かの反面教師になれば幸いです。
【追記】
思っていた以上に多くの方に読んでいただいているようです。
参加していたリアルタイムでは憤慨する気持ちが強かったですが、後からまとめている現状では今の界隈を発展させるためにどんなことが必要か、などを考えさせられる、ある意味では「いい」経験だったのではないかとも思っています。
この記事に対する意見を拝見していると考えさせられるものもいくつか見られるので、記事に書き忘れていたこと数個の追加も含めて追記しておきます。
・運営スタッフの方、そもそもキーコン設定の仕方・変え方を知らなかったり、スイッチ本体の機能設定すら知らないところがあったようなので、まぁ「そういうこと」だと思います。
・この大会、参加費は無料でした。なのでそういう点でも自己責任の面は大きかったと思っています。
・上位3人の方への商品はきちんと贈呈されているようです。ただ、決勝まで終わった後もしばらく準決勝敗退の方(3/4位)への連絡がしばらく無く、3位決定戦がちょっと怪しかったそう。
・「『e-Sports界隈の発展うんぬん』じゃなくて純粋に『地元のお祭りを盛り上げたい』って目的だったんじゃないの?」という意見、ちらほらもらっています。
いや全くその通りだと思います。
前述の通りこのイベントは「夢フェスタin出雲」という地元のお祭りイベントの中のいわば「出し物」という形での開催でした。
運営側は祭りを盛り上げるために「e-Sports」という名称を借用・使用し、僕たち(スマブラオフ勢の)参加者はその「e-Sports」という部分を重視し参加した、という双方のズレが今回の諸々の要因だと思われます。
もちろん祭りを盛り上げたいという気持ちも理解はできますが、では参加した僕たちに大部分の責任があるかと言われるとそうとは言えないと思っています。
いわば「『e-Sports』の名前を借りただけ」というイベントが蔓延してしまうと本来の意味での「e-Sports」イベントの発展の妨げになってしまうと思いますし、これも前述した通り山陰地方は特に今界隈が発展する途中の段階なので、ただただ多めに見て野放しにするのが正解、とも言えないのではないかと考えています。
・この記事を公開した後、知り合いのスマオフ勢の一人(オフ大会スタッフ経験あり)がこういった事態が起きた場合に運営側に確認したほうが良いこと等をまとめてツイートしてくださいました。
こういった情報は諸々手探りでやっている僕たちには本当にありがたいです。
今回の件はどちらか一方がどうこうするだけではなくて、双方に改善の余地があると思えたので今後はできる限りの行動をしていこうと思っています。